健康は受け取るものではなく育てていくもの
最近では健康といえば、医療や病院の話題が中心になりがちですが、本来、健康というのは、日々の選択の積み重ねによって形作られていくものです。
ホリスティック・ライフ・デザインという考え方は、まさにその日々の選択によって意識を向け、自分の体と心にとって最も自然で心地よい生き方を自分の手で整えていく姿勢を指します。つまり、健康は受け取るものではなく育てていくもの。医療が対象だとすれば、ホリスティック・ヘルスは創造といえるかもしれません。
例えば、朝起きたときにスマホを見る前に軽く背伸びをしてみる。朝ごはんを少し丁寧に噛んで味わってみる。昼休みに5分、空を見上げて深呼吸を深める。夜、寝る前に感謝の気持ちで一日を振り返ってみる。そんな何気ない選択の一つ一つが、実は自分を整える力になっていきます。
そしてそれは、食事や運動だけではありません。感情との向き合い方、思考の癖、他者との関わり方、こうした目に見えない部分こそが健康に大きな影響を与えるのです。
ホリスティックな5つの視点:羅針盤を手に入れる
ここで大切なのがホリスティックな5つの視点です。簡単にご紹介します。
- 全体性: 健康というのは体の状態だけではなく、心の在り方、人間関係、環境との関係性、人生の意味や目的意識までを含めた全体の調和から生まれるという視点です。
- 個別性: 同じ健康法が全ての人に合うわけではありません。年齢、性格、ライフスタイル、価値観、それぞれ違うからこそ、自分に合ったやり方を探すことが大切なんです。
- 自然との調和: 私たちは自然の中で生きています。太陽、月、季節のリズム、食べ物、空気、これらと調和して生きることが体と心を整える基本になります。
- 予防と自己治癒力: 本来私たちの体には不調を回復する力があります。その力を引き出すような生活習慣や心の在り方を育てることが予防の本質です。
- 継続と成長: 一度きりの努力ではなく、小さな積み重ねことが本物の健康を育てます。失敗しても大丈夫。また始めればいい。変化していくことそのものが成長のサインです。
これらの視点に共通するのは、正解は外にはなく自分の中にあるという考え方です。
もちろん医療や専門家の知識も大切です。でもその前に必要なのは、自分自身の声に耳をすませること。今
- 日は疲れてるなあ。あんまりお腹が空いてないなあ。
- 逆に体を動かしたくてウズウズしてるなあ。
- 甘いものがやたらと食べたくなるなあ。
そんな微細なサインをキャッチしてそれに応じて選択をしていく。それがホリスティックライフデザインの原点なんです。
私たちは誰もが自分という存在の設計者であり調律者です。音叉のように自分自身のリズムを整え、心地よく響かせることができるのは、他の誰でもない自分自身。他人の正解ではなく自分にとっての快適さや、自分にとっての幸福感、その感覚に正直に生きることが、結果として健康を育む道へと繋がっていくのです。
いかがでしたか。今日は健康をデザインするという視点から、自分自身の人生にもっと主導権を持つためのヒントをお伝えしました。