「食べる」を深める:ホリスティックな視点で見つめる食の営み
こんにちは!健康塾「ホリスティック・ヘルス・ラボ」ナビゲーターの岡田です。
今回は、皆さんと一緒に「食べること」を、どんな風に捉えていますか?栄養を摂ること? 空腹を満たすこと? あるいは、好きなものを楽しむこと?
もちろん、どれも間違いではありません。けれどホリスティックヘルスの視点では、「食べる」という行為そのものを、もっと深く、もっと広いものとして捉えていきます。
食事はエネルギーの交換:宇宙の営みの一部
ホリスティックヘルスでは、食事は単なる栄養補給ではなく、「エネルギーの交換」であり、「いのちの循環」の一部だと考えます。
たとえば、私たちが口にする野菜や穀物は、太陽の光を受け、大地の栄養と水を吸い、時間をかけて育ちます。魚や動物も、自然のリズムの中で生き、そのいのちを私たちは分けてもらっている。そう思ってみると、私たちは“宇宙の営みの中にいる存在”なんだということが、じわっと実感できてくるのです。
「いただきます」「ごちそうさま」に込められた深い意味
「いただきます」という言葉も、本来はとても深い意味を持っています。いのちをいただく。自然から、動植物から、そしてそれを育て、届けてくれた人たちから。その恩恵を、自分の中に取り入れる行為。
この視点があるだけで、食卓の空気が変わります。そして「ごちそうさま」もまた、単なる挨拶ではなく、「すべての存在に感謝し、また明日へつなぐ」祈りのような行為なんですね。
効率と便利さの追求:食の本質からの乖離
現代社会では、食がどんどん「効率」と「便利さ」に傾いています。早く、安く、手軽に。でもそれは、食べることの本質から、少しずつ私たちを遠ざけているかもしれません。
ホリスティックヘルスの視点では、食事は「自分と世界をつなぐ神聖な時間」。だからこそ、“どう食べるか”“どんな気持ちで食べるか”が、とても大切になってくるのです。
「一口ごとに、誰とつながっているかを思い出す」:意識を変えるヒント
ここで一つ、意識を変えるヒントをご紹介します。それは、「一口ごとに、誰とつながっているかを思い出す」ということ。
このお米は、どこで育ったんだろう?この野菜は、どんな人が手をかけてくれたんだろう?この器を作った人は、どんな想いを込めたんだろう?そんな風に想像するだけで、ただの食事が、「交歓の時間」になります。自分だけのための時間ではなく、自然や人とのつながりを感じる、神聖なひとときに変わるのです。
「選ぶ力」を育む:体調を整え、生き方そのものに影響を
そして、こうした感覚が育っていくと、私たちは自然と「選ぶ力」を持つようになります。「どんな食べ物が、自分に合っているのか?」「どこから来たものを、どういただくのか?」それは、体調を整えるだけでなく、生き方そのものに影響を与えていきます。
食べることは、日常の中で最も身近な“いのちとの出会い”です。その一口が、誰かの努力の結晶であり、自然の恵みであり、自分自身をつくる材料である。そう気づいたとき、食べることがもっと丁寧に、もっと豊かに感じられるようになります。