“わたし”に戻る時間が、癒しになる
忙しさの中で、心が置き去りになっていないか
毎日のように、やることに追われている。
気づけば、朝から晩まで「〇〇しなきゃ」「これもやっておこう」と動き続け、
ふと立ち止まったとき、「私、いまどんな気持ちでこれをやってたんだろう?」と
わからなくなることはありませんか?
現代の私たちは、“考えること”や“こなすこと”に慣れすぎてしまって、
いつのまにか「自分がどう感じているか」に鈍くなってしまいがちです。
でも、本来、心と体はひとつの響きであり、
その調和が崩れたときにこそ、疲れや不調、違和感としてサインが現れます。
「自分に戻る時間」とは、何もしないことではない
ここで言う「自分に戻る時間」とは、
何かを休むとか、ひたすら寝るとか、
そうした“活動の停止”とは少し違います。
むしろその逆で、
**“自分に丁寧に向き合う時間”**と言えるかもしれません。
・今日、私はどんな気持ちで過ごしていた?
・本当はあのとき、どうしたかった?
・何に感動して、何に傷ついていた?
こんなふうに、
静かに“わたしの声”を聴き取っていく時間こそが、
癒しの深い入口になるのです。
心の声に耳を澄ませる、小さな習慣
「わたしに戻る」ために必要なのは、
特別な儀式でも、長い休暇でもありません。
たとえば、
- 朝、白湯をゆっくり飲みながら「今日の私」に挨拶する
- 夜、ベッドに入る前に1行だけでも日記を書く
- 誰とも話さず、散歩をしながら空の色を見る
こんな些細なことでいいのです。
それは、外側のノイズから少し距離をとり、
**自分という小さな宇宙にチューニングを合わせ直す行為**。
その積み重ねが、
自分自身との信頼や、深い安心感を育てていきます。
癒しとは、“戻る”ことから始まる
多くの人が「癒されたい」と願うとき、
どこか“外”にある特別な方法を探しがちです。
でも、ホリスティックヘルスの視点から見ると、
本当の癒しとは、**“自分に戻ること”**から始まります。
たとえ疲れていても、
たとえ傷ついていても、
いまここにいる「わたし」を受け入れてあげる。
その瞬間から、
心と体の流れが、ふたたび調和を取り戻し始めるのです。
“がんばる私”も、“弱い私”も、“迷っている私”も、
全部含めて、“わたし”という存在を丸ごと認めること。
それが、もっとも深い癒しの力になります。
今日からできる、癒しのセルフリトリート
最後に、「自分に戻る時間」をつくるための
ちょっとしたセルフリトリートのアイデアを紹介します。
- スマホを30分だけ遠ざけて、ただ静かに座ってみる
- お気に入りの音楽を流して、目を閉じて深呼吸する
- “今の気持ち”をそのままノートに書き出す
- 花や植物をじっと眺めて、その生命の静けさを感じる
大切なのは、「うまくやること」ではなく、
**「いまの自分とつながること」**です。
ぜひ、今日このあと、
たった5分でもかまいません。
“わたしに戻る時間”を、自分にプレゼントしてみてください。
その小さな一歩が、
あなたの癒しの旅を、深くあたたかいものにしてくれるはずです。
そして、癒されたあなたの在り方が、
まわりの人にも、やさしい波紋を広げていくでしょう。
「いま、私はわたしに戻れているだろうか?」
そんな問いかけを、今日の締めくくりにしてみてください。