エネルギーという感覚を見直す

からだ・こころ・霊性をつなぐ“いのちの川”として

ホリスティックヘルスでは、からだ・こころ・霊性のつながりを大切にしています。
その中心にあるのが、「エネルギー」という感覚です。

「エネルギー」と聞くと、スピリチュアルな特別な力を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、実はとても身近な存在です。

たとえば、朝起きたときに「今日はなんだか調子がいい」と感じるとき。
誰かと会ったあとに「なぜか疲れた」と思うとき。
自然の中で身体の奥がゆるむように感じるとき。

これらはすべて、私たちの中を流れるエネルギーの動きを示すサインです。

思考を超えて“感じる力”を取り戻す

エネルギーとは、まるで“いのちの川”のようなもの。
気力、体力、集中力、安心感、創造性、直感――
すべては、この川の流れによって育まれます。

そのため、自分のエネルギー状態に敏感になることは、自分を整える第一歩です。

でも、頭で考えるだけでは、この流れには気づけません。
重要なのは“感覚”にアクセスすること。

たとえば——

・今、からだはどんな感覚か?
・呼吸は深く入っているか、浅いか?
・どこか重い部分はあるか? こわばりは?
・逆に、軽やかで温かく感じるところは?

こうした感覚に、言葉を与えなくても大丈夫。
ただ「感じる」こと。それがエネルギーとのつながりを育ててくれます。

日常の中にある“エネルギーの応答”

暮らしの中でも、エネルギーは常に応答しています。
その変化に気づけるようになると、今の自分の状態がより深く見えてきます。

たとえばこんな場面で——

・ある人と会ったあと、どっと疲れる
・SNSを見ていると、心がざわつく
・自然の中に行くと、背中がゆるむ
・夢中になって何かに取り組むと、時間を忘れるほど軽くなる

これらはすべて、自分の中のエネルギーが何かに反応して動いているサインです。
気づくことで、その応答を上手に活かしていけるようになります。

エネルギーを守り、育て、めぐらせる3つのステップ

エネルギーをうまく扱うには、次の3ステップを意識してみてください。

🔹1. 気づく
まずは、自分のエネルギー状態に気づくこと。
疲れているときだけでなく、満ちているときにも意識を向けましょう。

🔹2. 整える
エネルギーが乱れているときは、静かな時間や空間で整える。
喜びを感じたときは、それをしっかり味わい、心に蓄える。

🔹3. 循環させる
元気があるときには、やさしさや思いやりを誰かに向ける。
逆に疲れているときには、受け取る勇気を持つこと。

エネルギーは“やりとり”によって循環し、生きた流れとなります。
誰かとの関係性の中でも、自分の中だけでも、この循環が健やかさを支えます。

“いのちの響き”に耳を澄ませて生きる

現代人は、つい「がんばらなきゃ」「応えなきゃ」とエネルギーを消耗してしまいがちです。
けれど、エネルギーには限りがあります。だからこそ——

「奪われすぎないこと」
「抱えすぎないこと」

この2つがとても大切になります。

エネルギーが整ってくると、不思議と直感やインスピレーションも冴えてきます。
ふと「あの人に連絡してみよう」と思ったとき、それは心ではなく、エネルギーの響きかもしれません。

では今、あなたのエネルギーはどんな響きをしているでしょうか?

・足元は安定していますか?
・胸のあたりは広がっていますか?
・頭の中は静かですか、それとも忙しいですか?

こうした問いを自分に向ける時間が、エネルギーの基礎体力を少しずつ育てていきます。

健やかさとは、表面的な元気さではありません。
その奥にある“いのちの響き”が、やさしく、力強く流れていること。

その感覚が、あなたの暮らしと人生を導いてくれるのです。