今回は、みなさんに体を動かすことについて、どんなイメージを持っていますか?運動不足を解消するため? 体型を整えるため? あるいは、健康診断の数値を良くするため?
もちろん、それらも素晴らしい目的です。でも今日は、ホリスティックヘルスの視点から、「動く」という営みをもっと深いところから見つめ直してみたいと思います。
体を動かすことは“作業”ではない:いのちのリズムを取り戻す神聖な営み
ホリスティックヘルスにおいて、体を動かすことは、単なる“作業”ではありません。それは、いのちのリズムを取り戻すための、神聖な営みなんです。
私たちの体は、もともと自然のリズムと共に生きる存在でした。朝日とともに目覚め、太陽の下で働き、夕暮れとともに休む。呼吸と鼓動、血液の流れ、季節の巡り――すべてが絶え間ない動きでできています。動くことをやめると、そのリズムは滞ります。まるで川の流れが淀むように、エネルギーが停滞し、心や体にも不調が現れやすくなるのです。
「気」の巡り:目には見えない生命エネルギーを活性化
ここで一つ、ホリスティックヘルスらしいキーワードをご紹介しましょう。それは「気の巡り」です。
「気」という言葉は、目には見えないけれど、確かに存在する“生命エネルギー”のことを指します。気が滞れば、体は重く、心も沈みがちになります。逆に、気がスムーズに流れていれば、体は軽く、心も自然と前向きになります。つまり、体を動かすことは、気を巡らせること。そして気の巡りが良くなると、血液循環も、リンパの流れも、感情の流れも、自然と整ってくるのです。
特別な運動は不要:日々の小さな動きが心身を癒す
ここで大切なのは、特別な運動をすることではありません。
たとえば――
* 朝、窓を開けて大きく伸びをする
* 庭先で数分間、太陽を浴びる
* リズムよく歩く
* 軽く体を揺らしてリズムを感じる
こうした小さな動きの積み重ねが、体と心にとってはとても大きな意味を持ちます。
「体を動かす=心を動かす」:心への直接的なアプローチ
ホリスティックヘルスでは、「体を動かす=心を動かす」とも考えます。落ち込んだとき、じっとしていると、さらに気分が沈んでしまうことがありますよね。そんなとき、ほんの少しでも体を動かすだけで、心が少し軽くなる。これは、単なる気休めではなく、体と心がつながっている証拠なんです。
体をほぐすと、心もほぐれる。呼吸を深めると、思考も静かになる。動きは、心への直接的なアプローチでもあります。
自分と「自然」とのつながり:無意識のうちに自然のリズムに共鳴する
さらにもう一歩、深い視点を持ってみましょう。
動くことは、自分と「自然」とのつながりを回復する時間でもあります。自然界では、すべてが絶えず動いています。風が吹き、水が流れ、木々が揺れる。そして、私たちの体もまた、自然の一部。だからこそ、体を動かすとき、私たちは無意識のうちに自然のリズムに共鳴しているのです。それは、頭で考えるよりもずっと深いレベルで、いのちといのちをつなぐ行為なんですね。
まとめ:体を動かすことは、心身を癒やし、いのちを輝かせる
ここで今日のまとめです。体を動かすことは――
- 気を巡らせ、いのちの流れを整える
- 心をほぐし、思考を静める
- 自然との一体感を取り戻す
そして、何よりも大切なのは、楽しみながら動くことです。「運動しなきゃ」と義務感で動くのではなく、「気持ちいいな」「楽しいな」という感覚を大切にする。それが、体にも心にも、最高のエネルギーをもたらしてくれます。